ものづくり補助金とは、革新的なサービスや製品の開発、生産プロセスの改善などに必要な設備投資を支援する補助金です。この補助金を活用して、生産性向上とアレルギー対応を実現したパン屋さんの事例を紹介します。

F社は、磐田市内の学校や福祉施設、企業などにパンを製造販売している老舗のパン屋さんです。主力は、小中学校や幼稚園などの給食用のパンです。しかし、給食用のパンは利幅が薄く、生産効率が低いという課題がありました。また、アレルギーの子どもたちが増えており、アレルギー対応のパンの製造も求められていました。

そこで、F社は、ものづくり補助金を利用して、強加熱の新型オーブンを導入しました。このオーブンは、従来のオーブンよりも、1回に焼き上げる量が1.5倍になり、焼き上げ時間も20分から15分に短縮されました。これにより、生産リードタイムが短くなり、不良品率も低下しました。コストも削減され、利益率が向上しました。

また、新型オーブンは、温度管理の精度が高く、卵やミルクを使わなくてもふっくらとしたパンが焼きあがります。これにより、アレルギー対応のパンの製造が可能になりました。幼稚園や保育園からの注文が増え、一部の園では、すべての園児の給食用パンをアレルギー対応のパンに変えたいという要望もありました。

F社は、ものづくり補助金を活用して、生産性向上とアレルギー対応を同時に実現しました。これは、補助金の効果的な活用事例と言えるでしょう。