補助金は、採択されればすぐにもらえると思っていませんか?
補助金は魅力的な制度ですが、意外な落とし穴があります。
その中で、今回は3つの注意すべき点をご紹介します。
1.補助金の支払は採択後、「すぐ」ではない
補助金・助成金の制度はとてもありがたい制度ですが、多くの補助金・助成金は後払いです。
具体的には
申請→交付決定→補助事業の実施→補助事業の終了→実績報告→補助金の交付
という流れになります。
交付決定されてもすぐに交付されるわけではない事にご注意ください。
補助金の交付は補助事業が全部終わって実績報告を済ませてからです。補助事業が1年あるとすれば実際に補助金が交付されるのは1年以上先という事です。
それまではすべての支払いを自分で完了させる必要があります。
この点を忘れていると、実際に補助事業の開始時にお金が準備出来ず最悪事業ができない、ということになりかねません。
予め補助額分の資金の立替払いのお金の調達の目途を立てておきましょう。
2.補助事業の中にも対象外経費がある
これも見落としがちな点です。
- 自動車等車両、自転車、文房具、PC、事務用プリンター、周辺機器など、汎用性が高いもの
- 販路開拓のチラシなども未配布・未使用分
- 名刺や会社の営業活動に活用される通常の広告や看板
- 新商品開発の際、開発・試作した商品をそのまま販売する場合の開発費用や余った材料
- 有料配信する動画の制作や塾などで使用する有料教材の制作費用
- 他社の販路開拓につながる取組、セミナー研修等参加費など
- 補助事業期間中に、「販路開拓等(業務効率化(生産性向上)を含む)の取組」を実施したことに要する費用でない場合
3.実績報告を見据えた申請を
採択される事だけを考えた申請は実績報告の際に苦労するかもしれません。
申請が採択された後はそのとおりの事業を行い、実績報告ではそのことを証明する書類を整える必要があります。
実際に行えない事業計画になっていませんか?その実績を示す書類の準備のことは考えていますか?
書類に関していえば、見積・契約・納品・検収・請求・支払いの流れごとに書類をそろえることになります。
補助事業の中での取引が100件あれば600枚以上の書類が必要になります。
かなりの事務量になりますので、それも意識しての申請を心がけることをお勧めします。